モーノポンプとは構造と原理

モーノポンプの原理

モーノポンプは、回転容積式一軸偏心ねじポンプに分類されるポンプで、無脈動・定量移送が可能です。

心臓部は雄ねじにあたるローターと雌ねじにあたるステーターからなっており、ステーターの中にローターが差し込まれると、その隙間に「キャビティー」という独立した一連の密閉空間が形成されます。ローターがステーター内で回転することにより、高粘度液をも吸い込む強い吸引力を発生させながら新たなキャビティーが次々と生み出され、吐出側へと移動していきます。キャビティー内に吸い込まれた液体は、密閉された空間ごと、前へ前へと連続移送されることになります。

キャビティーの断面積は、ローターの位置に関わらず、どの瞬間でも一定であるため、吐出される量も常に一定になり、時間あたりの吐出量はローターの回転速度に正比例します。また、ローターの回転方向を反転させるだけで、吸込・吐出の方向を逆にすることができます。

キャビティー(密閉空間)の移動
キャビティー断面積は常に一定

軸に垂直な任意の断面において、ローター・ステーターで作られるキャビティーの断面積は常に一定なので、無脈動・定量移送が可能です。

モーノポンプの構造

ローター

ローターは1条の雄ねじで、用途に応じてさまざまな材質をご用意しています。

材質
各種ステンレス鋼、合金工具鋼、チタン、ハステロイ®、カーペンター(Carpenter)、アルミナ(Al₂O₃)など
※各種表面処理を施すことも可能です。

ステーター

ステーターは主に弾性体と外筒で構成された2条の雌ねじです。用途に応じて、樹脂製や金属製などもご用意しています。

材質
NBR、EPDM、FKM、FFKM、VMQ、AU、PTFEなど

※ハステロイはHaynes International, Inc.の登録商標です。

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